債務整理と任意売却

中小企業経営者だが、赤字と多重債務状態が続き限界かもしれない


赤字と多重債務の二重苦が…
赤字と多重債務の二重苦が…

私は、都内のある中小企業の経営者だが、現在、赤字と(個人的な)多重債務の状態が続き限界かもしれないと感じている。

これまで、紙媒体に関係する商品を中心に販売してきたが、正直、全然売れていない。

正社員が4人、そして、パソコン周りをやってくれるパートさんが1人いる小さな会社だが、今の売上げでは、その分の人件費や福利厚生、そして、雑居ビルの一室にある会社の賃貸費用がペイできない赤字経営の状態だ。

1997年頃から事業が縮小傾向に

1997年頃から人口減少に
1997年頃から人口減少に

そして、それは業界全体が縮小し始めた1997年以来、ずっとその調子なのであり、つまり、私の経営する会社は、数十年間赤字経営が続いてきたのである。

ところで、なぜ1997年なのかという話をしよう。

日本の総人口が減少し始めた年が、1997年頃であるからだ。

また、当時はインターネットと携帯電話が普及する半ばの時期にあたり、つまり、それらデジタル媒体の普及進展と相反して、紙媒体を扱う業界全体の衰退が始まったといえるだろう。

毎年赤字の状態

とにかく、年を経るに従い我が社の業績は悪化していき、今では、毎年赤字を垂れ流す状態に陥っている。

対して、社員に対する人件費や福利厚生は、すでに最低限度にまで抑えてあるから、これ以上は削れない状態だといえる。

人件費はもう削れないのに、売上が減り続けて赤字なのだから、自然、経営悪化にならざるを得ないわけだ。

社員に内緒で個人資産を持ち出した

当初は銀行などから借り入れた
当初は銀行などから借り入れた

それで、会社をどうやって維持してこれたのかというと、これまで、銀行金融公庫から借り入れを行ってきた他、実は、社員にも内緒なのだが、私の個人資産を持ち出してきた。

私の一族はある地方の名士で、また、資産家としても知られていた。今でも、その土地に帰ると、殿様ででもあるかのように扱われる。

ところで、私の兄は、今でも地元で有名な企業を経営している。

一方、、私は学生時代から東京近辺にいたし、私個人の資産もあり、次男で自由な立場だったから、今の業界で商売をやることにした。

資産減少のトレンドが続き、遂に資産ゼロに

ついに資産ゼロに
ついに資産ゼロに

ところが、会社の業績はすでに述べた通りだから、銀行から借り入れ借金)、金融公庫からも借金し、それでも足りなくて、個人資産を持ち出すようになると、私の資産は毎年減少していき、いわば、縮小均衡のトレンドに入っていったといえる。

そうして、遂には、まったくの資産ゼロになってしまったんだ。

会社を閉じる決断ができない

決断ができずに悩む毎日
決断ができずに悩む毎日

今思えば、私は、その時点で“会社を閉じればよかった”のだと思う。

しかし、私は会社経営に志を持ってやってきたし、社員の雇用のことなどを考えると、そう簡単に、会社を閉じるという決断をすることができなかった。

そう、私は、「会社を閉じようか、どうしようか」と悩みながらもそれを表面にあらわさないようにしながら、毎日、社員と顔を合わせてきたんだ。

資産が債務に転じて雪だるま式に増大

借金(債務)が雪だるま式に増大
借金(多重債務)が雪だるま式に増大

そうこうしている内、資産は個人の借金債務)に転じ、やがて複数の消費者金融から借金をせざるを得なくなり(多重債務)、いつの間にか、その多重債務の金額は約1千万円に膨れ上がっていた。

そんなある日、目を閉じて、その借金の金額について冷静に考え、ようやく、目が覚めたのだと思う。

つまり、もう業界および我が社の経営悪化の状態について、抜本的な改善傾向に転じる可能性はないだろうということに、やっと合点がいったのだ。

兄に罵倒され、自己破産を促された

兄に相談すると「自己破産しろ」
兄に相談すると「自己破産しろ」

それで、まず、兄に相談することにした。

すると、残念なことに、兄は、まるで一族の穀潰しであるかのように私を罵倒し、そして、金を貸してくれるでもなく「はやく自己破産しろ」といって債務整理についての乱暴な助言をしてから、そっぽを向いてしまったのだった。

それで、多重債務状態の私の借金は、日々、数万単位で増大する状況にあり、いよいよ精神的に追い詰められてきたので、私は、勇気を出して、会社のことや多重債務状態の私の借金のことなどについて、社員たちに相談してみることにした。

社員たちと相談して会社を閉じることに

社員と相談して決断
社員と相談して決断

それで、相談する場を設けたところ、やはり、「会社を閉じましょう」という結論になった。そして、早く相談しなかったことを咎められもした。

社員たちは、「自分たちは蓄えもキャリアもあるし、自分の仕事はそれぞれでがんばって探す」というのだ。

そして、むしろ、私の(多重債務状態の)借金の方を心配されるという始末になった。

自由になるための債務整理

債務整理をして多重債務から自由になる
債務整理をして多重債務から自由になる

社員たちが言うには、私はFXや商品先物の様な投機で借金をこしらえたわけではないから、債務整理の手続きをすれば、おそらく、(任意整理か自己破産で)今後のことは何とかなるでしょう、というのである。

それで、今回、勇気を出して債務整理の手続きに入ることにした、という次第だ。

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